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CLTで未来に備える
世界が”脱炭素”に向けて走り出している今、あらためて注目されているのがCLTなどの木質材料の使用です。内部にCO₂を蓄え、製造・建設時の排出量を抑えることができるCLTは、中大規模建築物にも多く使用されるようになっています。この木質材料の魅力や特性は、これからの建設・不動産の脱炭素化や新たな価値の創出に貢献します。
世界が”脱炭素”に向けて走り出した!~2050年カーボンニュートラル
地球温暖化を防ぐための取り組みが活発化しています。2050年までに温室効果ガスの排出量を「実質ゼロ」にする動きは、世界120以上の国・地域が目標として掲げ、わが国も2020年秋に表明しました。今や多くの企業にとってCO₂排出量は将来の経営や事業の大きなリスクになりかねません。一方で、投資市場では投資先を選ぶ際に環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の観点を重視するESG投資が広まっています。これは建設・不動産の世界でも同様で、立地や築年数といった従来評価に加えて環境・社会への貢献が不動産の新たな評価軸の一つになってきていると言えます。このように社会が大きく変わろうとしている今、あらためて注目されているのがCLTなどの木質材料の使用です。内部にCO₂を蓄え、製造・建設時の排出量を抑えることができるCLTは、中大規模建築物にも多く使用されるようになっています。この木質材料の魅力や特性は、これからの建設・不動産の脱炭素化や新たな価値の創出に貢献します。
不動産業界の動向
不動産協会と日本ビルヂング協会連合会は2021年に、脱炭素社会実現に向けた長期ビジョンを発表。それによると、2050年の社会像を想定し、環境負荷の低い建材など建設資機材の脱炭素化を推進することなどを挙げています。また、気候変動がもたらす大きな変化をリスクとしてとらえるだけでなく、技術革新や新ビジネス創出の機会としています。
不動産業における脱炭素社会実現に向けた長期ビジョン
不動産業として想定する2050年の社会像
脱炭素社会
2050年までにカーボンニュートラルを実現した社会
- ZEB、ZEHをはじめとした省エネ・再エネに配慮した建物
- 環境負荷が低い建材を使用した建物
- 再エネ設備、蓄電器、エネルギー融通を組み合わせ、地域全体でCO₂を削除できるまち
自然と調和した社会
自然循環型で生物多様性に配慮した社会
- 再資源化可能な建材を使用した建物
- 水資源を有効利用した建物
- 屋上、壁面、敷地内の緑化した建物
- 都市の生物多様性保全に配慮した緑地を備えたまち
- 気軽に自然と触れ合えるまち
レジリエントな社会
激甚化する異常気象や災害に対して強い社会
- 創エネ設備や地下水利用等によって非常時もエネルギーや上下水道などのインフラが使用できる建物
- 自律分散型エネルギー活用によって非常時もエネルギーが使用できるまち